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平和教育

平和教育

平和の構築に貢献できる人を育成

長崎に投下された原爆により、本校のルーツである純心女学院は多くの生徒と教員を亡くしました。
被爆地の長崎をルーツとする、カトリック学校である本校は、人間の生命と尊厳を守る人を育てることを使命としています。すべての人間の生命と尊厳が守られていることは、「平和」にとって欠かせません。

戦争は、生命と人間の尊厳が最も軽く扱われるものです。また、戦争、紛争、テロなどの直接的暴力でなくとも、人が人として尊重されない、生命が守られない、様々な社会の問題が今も人々を苦しめています。それは差別、迫害、貧困、飢餓、病の蔓延、貧富の格差などで、戦争ばかりでなく、このような構造的暴力も「平和」を妨げています。

これらの「平和」を妨げるものをなくし、「平和」を構築できる人を育てることが、純心の平和教育の目的です。それは「平和」を担う主権者を育てることでもあります。

そのために、過去・現在・日本・世界において、「平和」を妨げるものやその解決への取り組みについて、生徒たちが学び、考える機会を設けます。それは、教科、学年、クラブ、行事など学校教育の様々な場で行っていきます。生徒たちがそれらを学び、考えてゆくために、まず、自分とは異なる立場や境遇の人を理解しようとする賢明さ、「叡智」と、他者を受け入れ、理解し、支え合う寛容な精神、「真心」を育ててゆきます。


「ハンナのかばん」(高1世界史訪問授業)

講師:ホロコースト教育資料センター代表の石岡史子さん 2016年7月11日

石岡史子さんの訪問授業「ハンナのかばん」1000回目が、純心で行われました。
高校1年生は、前期に世界史Aで、ファシズムと第2次世界大戦を学んでいます。そこで、ホロコーストの歴史をより深く学ぶために、ホロコースト教育資料センター代表の石岡史子さんを講師にお招きし、特別授業を行いました。石岡さんは、ホロコーストの歴史から、子どもたちに差別や偏見をなくし、平和を作り出すことを学んでほしいと考え、1998年にこのNPO法人を立ち上げられました。

石岡さんが18年前、アウシュビッツで目にしたユダヤ人の遺品であるかばん。みな名前と誕生日が書かれていました。ホロコーストについて、日本の子どもたちにも学んでほしいと考えた石岡さんが1つ貸してほしいと頼んだところ、たまたま送られてきたのが、「ハンナ・ブレイディ」と書かれたかばんでした。ハンナはいったい、どんな人だったのか、石岡さんのハンナ探しが始まります。偶然の助けもあり、ハンナはチェコの小さな町に住んでいた女の子で、13歳でアウシュビッツで亡くなったことがわかりました。

 
ハンナのかばん

石岡さんは生徒たちに問いかけます。なぜ、ユダヤ人はこのような目にあわなければならなかったのか。ドイツがおかしくなったのは、ユダヤ人のせいだ、という偏見と差別。ひとりのヒトラーのせいだけではなく、協力した人、命令だから従った人、傍観していた多くの人々、だれもあのような恐ろしいホロコーストをとめられなかったのです。
幸いなことにハンナの兄のジョージは、アウシュビッツを生き延びて、今はカナダで家族に囲まれて暮らしていました。石岡さんとジョージの交流が始まり、日本を訪れて「ハンナのかばん」に再会したジョージは、目を真っ赤にして泣きました。

 1時間半の授業でしたが、生徒たちは、石岡さんがやさしい口調で語るハンナとジョージの運命に聞き入り、多くのことを感じ、考えたことでしょう。
光栄にも、本校がちょうど1000校目ということもあり、いっそう心に残る講演となりました。

ハンナのかばん

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