7月19日(土)、別科助産専攻の学生21名と引率教員3名が、東京都中央区にあります水天宮にお伺いし、吉田祭儀部長様から水天宮の由来、帯祝い(妊婦さんの着帯)の歴史、神社という場所について講演してくださり、学生たちは、熱心に傾聴していました。
一方、助産師OBiの会に在籍されている3名の助産師の方々より、みすず帯の着帯指導を教授していただきました。学生たちは、体験することで興味をもって真剣に取り組んでいました。このような体験を通じて、学生は腹帯の機能的および文化的意義の双方について理解を深めるとともに妊婦の身体やそこに宿るいのちの重みを実感することができました。これにより、助産師としてのケアの実践に対する理解と妊婦への共感を一層深める貴重な学びとなりました。参加した学生の中から2名の感想を頂きました。
*参加学生感想1
助産学実習Ⅴで水天宮を訪問したことは、助産師としての使命や専門職としての在り方を改めて考える貴重な機会となりました。水天宮は古くから安産や子授けの神として信仰され、多くの妊産婦さんが安産を願って訪れる場所です。実際に参拝することで、妊産婦さんやご家族が出産に向けて抱く不安や強い願い、祈りを通して安心を得ようとするお気持ちに触れることができました。また、腹帯の歴史や意味を学び、母子の健やかな成長を願う気持ちが込められていることを知りました。特に「つつみ方(巻き方)」には、お腹を支えるだけでなく、妊婦さんの不安を和らげ、家族が一緒に出産を迎える心構えを整える役割があると知り、文化が持つ精神的支えの大きさを実感しました。さらに、地域と連携して妊産婦さんを支える取り組みを知り、助産師は医療だけでなく地域社会の一員として支援する姿勢が重要であると再認識しました。今回の経験を通して、文化や信仰を尊重し、安心感を与える助産師になることの大切さを学びました。この度は貴重な学びをありがとうございました。
*参加学生感想2
成人式や七五三など、子どもの頃は人生の節目ごとに神社を訪れる機会が多くありましたが、大人になるにつれて、そのような儀式的な行事は自然と少なくなっていくように感じます。今回、水天宮を訪れ、神主様から「神社は願いを叶えてもらう場というだけでなく、自分の成長を振り返り、報告する場でもある」とのお話を伺い、自分の原点や志を見つめ直し、日々学びを積み重ねていく姿勢の大切さを再認識しました。また、オビの会の助産師の皆さんから、腹帯の巻き方を教わり、巻き方ひとつで圧迫感や快適さが大きく変わることに驚きました。正しい知識と丁寧な支援を心がけ、妊産婦さんやご家族の気持ちに寄り添いながら、自らの成長を振り返り、助産師としての道を歩んでいきたいと思います。
別科助産専攻は、建学の精神に基づきながらも、日本固有の妊娠・出産に関わる伝統的な儀式に関する知識と、それに基づく実践的なスキルの育成にも取り組んでいます。助産師を目指す方、8月開催するオープンキャンパスに是非お越しくださいませ。尚、今回は、一般財団法人冠婚葬祭文化振興財団様から助成金を頂き実施することが出来ました。厚く御礼申し上げます。




